食事やお茶にいかせる「薬膳学」

「薬膳学」とは、食物を通して健康促進や体質改善、病気の予防、老化を緩やかにするなどを目的とした食事を考える学問です。
これは中国の伝統医学である「中医学」の理論が基礎になっており、体質・季節・風土などを考慮して食材を選び調理されます。
でも薬膳は決して中国料理だけではありません。
和食やフレンチ、イタリアン、スイーツ、毎日の飲料などいろいろな料理にアレンジできます。

薬膳を楽しく学ぶ

薬膳の基本ステップ

  • 食材の性質(陰陽論)

    食物には「温める作用がある陽の食材(温熱)」と「冷やす作用がある陰の食材(寒涼)」の四つの性質があります。
    この「寒熱温涼」の四性の効能に加えて、温めも冷やしもしない「平」が加わり五性と呼びます。食べ物の約70%が「平」です。この食性の働きで身体の寒熱バランスを整えます。

  • 五味の働き(五行論)

    食物の五味は、酸(さん)・苦(く)・甘(かん)・辛(しん)・鹹(かん)に分類され、それぞれの働きがあります。例えば「酸味」は引き締める「苦味」は熱を冷ます「甘味」は緩める「辛味」は滞りを発散「鹹味(しおからい)」は硬いものを柔らかくします。この五味の働きを利用すると色んな症状を和らげることができます。

  • 五味と五臓の関係

    五味は五臓にも関連しており「酸は肝(木)に入り、苦は心(火)に入り、甘は脾(土)に入り、辛は肺(金)に入り、鹹は腎(水)に入る」法則があります。関係のある味をとることによって五臓を養うことができます。毎日の食事で、季節や体調にあわせて五味を選ぶと五臓と身体の機能を高めることができます。

不調はあきらめないでくださいね。

未病先防は薬膳の得意分野です。
「未病」とは病気と健康の間の状態のこと。
病院に行くほどでもない不調で、女性に多い「冷え」も未病です。でもこれは薬膳で冷えを和らげることができます。

たとえば紅茶を飲むときに、生姜のすりおろしと黒糖を入れるだけで体の中から温める効能がぐんと倍増します。そのほか、肩こり、生理痛、不眠、イライラなど、あきらめていた不調も和らぐ方法も薬膳ならみつかります。

自分がどの部分を強化すれば良いのか、何を摂取し、控えた方が良いのかを教えてくれるのが薬膳の知恵です。
爪が弱くなってきたと思ったら、おやつは「クコの実」にすると「肝」を強め、爪だけでなく目の疲れにも有効です。
食材の働きを知り、食材の力で心と身体を整えましょう。

楽しくて、美味しい薬膳学を一緒に始めましょう